夜尿症児への基本的な接し方 (焦らず、怒らず、起こさず)
夜尿症児に対する基本的な向き合い方としては、「焦らず、怒らず、起こさず」が3原則です。
●夜尿症の自立には夜間の膀胱容量が増大し、夜間尿量が減少するという身体機能の発達が必要です。身体機能の発達には個人差があり、決して焦らないようにしましょう。
●夜尿は本人が全く自覚できない睡眠中の出来事であり、昼間に怒っても効果のないことは自明の理です。
●よくご両親から受ける質問に「どうしてうちの子は起きてトイレに行けないのでしょうか」という言葉があります。たかが夜尿ごときのために子どもを起こすことは絶対にしないでください。夜尿を自立さえるために必要な睡眠中の膀胱容量を増加させ夜間尿量を低下させる最も生理的な刺激は、熟睡することです。
夜尿の頻度が少ない(10日/30日以下)場合 (夜尿をしてしまった時のきっかけの観察)
夜尿頻度が少ない場合は生活習慣の見直しだけで自立することが大多数です。夜尿があった前日の生活(きっかけ)を見直す習慣をつけることが大切です。
以下のきっかけは夜尿、尿失禁の赤信号と考え、同じことを繰り返さないように「同じことをしても夜尿がなかったのに」と考えないで注意します。
- 就寝直前の排尿をしなかった。
- 布団に入って1時間以上眠れなかった。
- 朝寝坊、早寝(1時間以上)で睡眠時間が長かった。
- 朝2度寝をした。
- 夕食の時間が普段より1時間以上遅かった。
- 夕方以後の飲水量が多かった。
- 食事、おやつに塩分量の多いものを食べた。
- 夕食が外食だった。
- 牛乳を含む乳製品を普段よりたくさんとった。
- 鼻づまり、いびきが普段より強かった。
- 睡眠が乱された(かゆみ、騒音などで)。
- 怖い夢をみた。夜驚、夢遊がみられた。
- 体が冷えた(特に、冬)。
- 昼間の排尿を我慢しすぎた。(尿失禁対策)
上記のきっかけが考えられないで夜尿、尿失禁が続くときには、排尿機構の成長ができていないと考えなければなりません。逆に注意を怠っても、夜尿、尿失禁がみられなければ、夜尿、尿失禁からの完全な自立と考えられます