自宅で夜尿の頻度、尿失禁の有無、夜間尿量、膀胱容量を観察して日常生活を注意してください

夜尿症の原因が膀胱容量、夜間尿量あるいは両方にあるのかを見極め(夜尿症の病型、後述)て、日常生活習慣の見直しを行うことが必要となります。

本人の大まかな膀胱容量、夜間尿量は起床時尿の観察で行います。

膀胱容量の目安 = 夜尿のない朝の排尿量

⇒ 年齢基準値未満であれば夜間低膀胱容量

夜間尿量の目安 = 夜尿時の起床尿の尿色

 ⇒ 薄い時であれば夜間多尿

膀胱容量改善に向けて

昼間尿失禁を伴う場合

尿失禁への対応は失禁量の多さで対応を変えます。

尿失禁量が多量の場合 (小学校就学前後の年少児)  

尿意による排尿が自立していないお子さんと考える必要があります。いわゆるトイレット・トレーニングから開始します。昼間はオムツ、パッド、下着をつけない生活を多く作ります。

尿失禁量が少量の場合 (大多数の尿失禁はこのような状態です)

尿失禁の時間帯を見極め、尿意がなくても決めた時間に排尿(定時排尿)を行います一般的に2時間ごと(登校前、午前中2時間目の休み時間、給食前後、下校時、体育の授業前、夕食時)の排尿を行います。また、楽しいこと(遊び、ゲーム、など)に没頭する前にも排尿を済ませる習慣も必要です。経過とともに午前中の尿失禁はなくなり、午後のみにみられことが多くなるため、定時排尿の時間を限定していきます。

これらの症例の中には発達障害がみられるこどもが比較的多く、尿失禁について決して叱ることはせず、決まった時間の排尿できたら褒める姿勢が大切です。

尿失禁がなく昼間の最大排尿量が低下している場合 (昼間の最大排尿量は我慢排尿量をもとに判断します)

昼間に1回/日自宅にいる時間に排尿を目いっぱい我慢する訓練を行います。我慢訓練を効果的に行うには年齢基準値を目標に行い、その排尿量を記録します(過大な排尿抑制にならないように体重(kg)の10倍(mL)を超えてきたら中止します)。

(昼間の尿失禁のある場合にはこれらの症状がなくなってから行います。)

夜間尿量減少に向けて

① 水分の摂取について

夕方以後(就寝前3-4時間)の水分摂取量をなるべく減らすためには、昼間から夕方までは十分に水分を摂取することが必要です。夕食はよく咀嚼して食事をし、水で流し込む食事の仕方は改めます。水分制限は就寝までの3-4時間前からが必要で、就寝前の1-2時間前からの水分制限はほとんど意味がありません。

真夏など暑い季節あるいは運動後の水分制限は難しいですが、夕方以後、あるいは夕食時に水分を欲しがる時には尿色を観察する習慣が必要です

発熱があるとき体温を測るのと同じように、体の水分量をみるために尿色を観察する習慣をつけてください。

➁ 塩分、タンパク質の摂取について

塩分摂取は主食、間食、おやつを含め極力塩分を控えめにします。

タンパク質は体の成長に必須な栄養素ですから一律に控える必要はなく、成長を気にしたり、筋力をつけるために牛乳を水変わり飲んだり、プロテイン(タンパク質)の補助食品を摂取するのは避け偏食しないことが重要です。